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GX人材、各業界で進む要求スキルの明確化 リクルート調査結果

最終更新日: 2024年09月24日

リクルート(東京都千代田区)は3月12日、転職市場における多様化するGX人材へのニーズを分析した最新の調査結果を公表した。

GXの取り組みニーズは求人にも影響

調査にあたり、同社は、「カーボンニュートラル」や「サーキュラーエコノミー」を目標にした経済社会システム全体に関わる仕事内容や業務内容に準ずるものをGX求人と定義した上で、同社サービス「リクルートエージェント」において、GX求人を分析した。

その結果、2016年度を1とした場合、2022年度は5.87倍に伸長した。2020年度からの伸びが顕著なことから、今後も求人は増加すると、同社は予測する。

(出所:リクルート)
(出所:リクルート)

GX人材をめぐり、異業界からの転職も活発

GX領域の転職事情を見ると、製造業ではGX関連の技術者の求人が目立つ中、転用可能なスキルや知見を持つ異業界出身の人材を視野に入れている。

総合電機業界の顧客である電力会社は、再エネ転換やカーボンニュートラルへの対応としてや洋上風力や地熱発電所を整備している。一方で、発電拠点は各地に分散する傾向があるため、送配電の際に電力ロスが少ない効率の良いシステムにすることが求められる。

こうした顧客ニーズに応えるため、電力変換装置の研究開発職募集では、電力システムについての知見や経験を持つエンジニアを採用ターゲットに入れているという。

また、IT・通信業界では、スマートグリッド開発に伴う人材に注目が集まっている。システム開発にあたっては、顧客企業で課題を定義できないケースも多く、上流工程までIT企業がコンサルティングも担うケースが増えている。こうした背景から、「GXコンサルタント」などの職種の求人が出ており、メーカーで工場のエネルギーシミュレーションの業務や経営企画職に携わった人材の転職が目立つ。

このほか、化学業界では、プラスチックの「リサイクルプロセス開発」に、石油化学メーカーでプラスチックの原料にあたるエチレン開発に携わっていた方が転職するといったケースが見受けられる。今後石油へのニーズも変容すると見込まれる中、使い捨ての社会からの脱却を図るサーキュラーエコノミーの実現を目指し、これまでの知見を生かして環境関係のキャリアを築いていくことに展望を見いだす方が多いと予想されるとしている。

(出所:リクルート)
(出所:リクルート)

希少な関連人材の奪い合いには限界も

一方、調査では、企業が求める知見やスキルをすべてを備えた求職者は少なく、経験を軸にしたマッチングには限界があると指摘した上で、「ソフトスキル」に目を向けていくことが重要だと強調する。

たとえば、前職でGX以外の事業で組織をまたぐ横断プロジェクトを経験した人は、GX領域でも活躍の可能性がある。GXには全社横断で取り組む課題も多いためだが、組織横断での事業推進経験や他社との協働経験がある方は少ない。こうして採用ターゲットを広げなければ、採用の充足、ひいては事業計画の遂行も難しくなる。

GXへの基礎的な理解を全従業員に広げる取り組みを経て、サステナビリティ推進部門やGXの新規事業などへの積極的なアサインを進め、社内のGX人材層を厚くしていくことや、社外からの人材確保のための人材要件の見直しなど、社内の人材育成・開発の両輪で進めることが急務だとまとめている。