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高市内閣の日本成長戦略、エネルギー分野はペロブスカイト、次世代革新炉

最終更新日: 2025年12月25日

高市首相は日本成長戦略会議で民間投資を後押しする方針を表明した(出所:首相官邸)

政府は2025年11月10日、高市早苗内閣の肝いりの成長戦略を議論する「日本成長戦略会議」の初会合を開いた。会議では、会議の運営、官民連携での投資促進及び総合経済対策に盛り込むべき重点施策(案)について議論が行われた。

出席した高市首相は会議での議論を踏まえ「供給構造の抜本的強化のためには、防衛調達も含む官公庁による調達や規制改革など新たな需要の創出や拡大策、これを取り入れるということとともに、複数年度にわたる予算措置のコミットメントといった、投資の予見可能性の向上につながる措置によって民間投資を後押ししていく」と表明した。

17の「戦略分野」と8の「分野横断的課題」

会議では「危機管理投資・成長投資」の対象となる17の「戦略分野」と新技術立国・競争力強化や人材育成、スタートアップなど8の「分野横断的課題」を提示。新技術立国・競争力強化では「大胆な設備投資の促進に向けた税制を創設」する方針を示した。「危機管理投資」とは、これから日本と世界が直面する様々な「リスクの最小化」に資する財政出動や税制措置を指す。

また岸田文雄内閣が看板政策として掲げ、石破茂内閣でも引き継がれた「成長と分配の好循環」をコンセプトとした「新しい資本主義実現会議」は廃止。高市内閣の「成長戦略重視」路線に大きく転換することになる。

「危機管理投資・成長投資」による経済成長を目指す17分野を設定した(出所:内閣官房)

マテリアル確保やドローン生産基盤強化など経済安全保障の強化

戦略分野では「AI・半導体」や「量子」など先端技術の研究開発等とともに、「造船」では生産基盤・研究開発の強化、「航空・宇宙」では無人飛行機の生産基盤強化、「フードテック」では農地の大区画化やスマート農業の導入による農業構造転換の推進、「マテリアル(重要鉱物・部素材)」では重要鉱物の確保など経済安全保障の強化も打ち出した。

「資源・エネルギー安全保障GX」の重点戦略

「資源・エネルギー安全保障GX」の重点戦略は以下である。

・原子力発電所の再稼働を進めるとともに、次世代革新炉の早期の社会実装を目指す

・ 地域共生の対応策を強化しつつ、風力、地熱等の再エネ導入を促進。地方公共団体や民 間企業の再エネ導入等の脱炭素化の取組に対する支援を強化

・ ペロブスカイト太陽電池の研究開発や市場への本格的な展開を促進するとともに、国際標準策定に向け認証試験設備を整備

・ 使用済太陽光パネルのリユース・リサイクル制度を検討するとともに、技術実証・設備導入を支援

・ 変動電源の調整力確保やレジリエンス向上のため、蓄電池導入を支援

・ 電力の安定供給確保に向け、大規模電源や地域間連系線、地内基幹系統の整備を促進するための制度的措置を検討

・ 工場、事業所、住宅等の省エネ化、建物の断熱性向上、省エネ設備の導入等を支援。自動車の電動化を推進

こうした成長戦略は26年夏をめどにまとめられるが、早期着手が必要な重点対策については経済対策に盛り込む。そのため補正予算は減税分も含め17兆円を超えるとみられる。

早期着手が必要な経済戦略は補正予算に盛り込む方針だ(出所:首相官邸)