BCP策定ガイド
04 アクションプラン策定
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04 アクションプラン策定
BCPをわかりやすく
“具体化”して実効性を高めよう
BCPの策定において重要なことのひとつが、災害やシステム障害など予期せぬ事態が発生した際に、社員一人ひとりが迷うことなく迅速かつ的確に行動できるよう、計画を具体化しておくこと。ここでは、BCPを実効性のある計画として機能させていくポイントについて解説します。
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04 アクションプラン策定:記事一覧
以下のテーマ別に分かりやすくご紹介していきます
1.BCPの具体化に欠かせない5つの要素
2.経営資源ごとに具体的な行動を想定しよう
3.対応フローを可視化しよう
4.まとめ:策定したBCPを活用するために
このコンテンツのポイント
BCPは「実行できる計画」として具体化する
・目的・リスク・優先業務・担当者・手順を明確にし、緊急時に迷わず動ける内容にする
経営資源や業種に応じて柔軟に対応を設計する
・「ヒト・モノ・カネ・情報」ごとに行動指針を決め、業種別の特性に合わせた対策を検討する
フローチャートで「使えるBCP」にする
・対応フローを可視化し、定期的な訓練や見直しで従業員の理解と行動力を高める
BCPの具体化に欠かせない5つの要素
BCPの策定で重要なポイントは、単にマニュアルを作成することではなく、緊急時に確実に機能する、実効性の高い計画を立てることです。
そのためには、BCPに欠かせない5つの基本構成を明確にする必要があります。この項で改めて振り返ってみましょう。
1. 基本的なBCPの方針を固める
BCPを策定する最初のステップは、「何のために策定するのか」という目的を明確にすることです。たとえば、「顧客対応を最優先する」「従業員の安全を守る」といった具体的な方針が、計画全体の軸となります。
目的が曖昧なままでは計画に一貫性がなくなり、実効性も失われてしまいます。BCPを有効に機能させるには、組織全体でその意義を理解し、共通認識をもつことが欠かせません。
2. リスクを具体的に想定する
次のステップは、事業に影響を及ぼすリスクを具体的に想定することです。「
BCP策定の第一歩!会社のリスクを洗い出そう
」でも触れたとおり、自然災害、感染症の流行拡大、システム障害、サプライチェーンの途絶といったリスクをカテゴリごとに整理し、それぞれが引き起こす事象を明確にします。
あわせて、発生頻度や影響の大きさを評価する「リスクアセスメント」も実施します。たとえば、人員不足が原因で設備が停止するようなケースについて、原因と結果の両面から分析します。
リスクを正確に把握することで、必要な対策や対応の優先順位を明確にすることが可能です。
3. 優先業務の選定と目標時間を設定する
こちらも「
BCPのカギは優先業務の特定!事業継続の“要”を見極めよう
」でも触れたとおり、緊急時に「何を最優先で継続・復旧させるか」を明確にし、その業務に必要な人員・設備・システムなどのリソースを特定します。
あわせて、業務の復旧までに要する目標復旧時間(RTO)を設定し、限られたリソースを最大限に活用するための具体的なロードマップを策定します。
RTOは、「災害や障害発生時、どの業務をいつまでに再開するか」を具体的に定める指標です。行動計画に時間の優先度を加えることで、より具体的かつ現実的なBCPの策定に近づきます。
4.担当者や代替者を決める
選定した優先業務や役割について、「誰が責任者で、誰が実務を担当するのか」を具体的に定めておきましょう。
万が一、担当者が不在となる事態に備え、代替者もあらかじめ決めておき、あわせてそれぞれの役割と責任を明確にします。また、緊急時の指揮命令系統と情報伝達ルートも確立しておくことで混乱を最小限に抑えられ、迅速な意思決定と対応が可能です。
5. 具体的な手順とフローを定める
想定されるリスクごとに、初動対応から情報の収集・共有、復旧作業、さらには顧客や従業員への連絡に至るまで、具体的な対応手順と行動フローを策定します。
あわせて、地方自治体、警察、消防、主要な取引先、専門業者など、外部の協力機関との連携体制も事前に整え、緊急時の連絡先や支援内容を明確にしておくことが重要です。
ここまでにご紹介した、5つの基本構成を明確にすることで、緊急事態の際にも迅速かつ適切に対応し、事業継続のための確かな基盤を築くことができます。
また、責任者やBCP対策本部の体制、緊急連絡先や避難場所についてまとめたシートを準備しておくと、いざという時にスムーズにBCPを実行しやすくなります。
ダウンロードした「基本方針・事前対策・対応フローチャート」シートにある、「BCPの基本方針・BCPの発動基準」&「緊急時統括責任者・BCP対策本部体制」を記入してみよう
「基本方針・事前対策・対応フローチャート」のダウンロードは
こちら
経営資源ごとに具体的な行動を想定しよう
BCPの実効性を高めるためには、「ヒト・モノ・カネ・情報」といった事業継続に欠かせない経営資源ごとに、具体的な行動指針を定めることが重要です。
チェックリストの活用
経営資源ごとに事前対策を検討する際には、チェックリストが役立ちます。リストを活用することで行動が可視化され、スムーズな対応がとりやすくなります。
BCPは、緊急時に組織を円滑に機能させる「生きた計画」であることが必要です。実施拠点や進行方法の評価基準を事前に設定し、業種や組織構造に応じて、柔軟に対応できる体制を整えることが重要です。
各業種ごとに想定すべき事前対策の例
続いて、業種別に想定すべき事前対策の例を紹介します。BCPは、業種によって具体的な項目や重点が異なります。
基本的な策定プロセスはどの業種でも共通していますが、事業継続の戦略や対策は、それぞれの事業特性や直面しうるリスクに応じて、調整する必要があります。
▼製造業
原材料の確保、主要ラインの復旧、外注先への切り替え手配 など
▼小売業
商品供給ルートの多角化、POSシステム復旧、スタッフ体制の確保 など
▼IT・通信業
クラウドサービスの障害対策、通信インフラの確保、データバックアップと復旧 など
▼医療・介護
停電対策、代替医療機関との連携、人員確保と安否確認、備蓄品の確保 など
▼建設業・インフラ(電力、ガス、水道など)
・建設業:資機材の確保、行政との防災協定、データ保護
・電力:送電網の復旧、他電力会社からの送電協力体制の確立、定期的な訓練による復旧技術の維持向上
・ガス:供給停止時の復旧作業、LPガスなどの代替燃料の確保
・水道:断水時の給水拠点の確保、老朽化した水道管の改修、日頃からのハード面の対策
▼飲食業
食材供給網の多角化、営業形態の転換、衛生管理の徹底
▼金融業
システム復旧とデータ保全、現金供給体制の確保、法令順守と金融庁との連携
▼観光・ホテル業
避難所としての機能準備、情報提供と連携、風評被害対策、モバイルバッテリーの貸し出しや販売など付加価値サービスの提供
ここで紹介した業種別の事前対策は、あくまで一例です。各企業の具体的な状況や規模、立地条件に合わせて、さらに詳細な行動指針を策定する必要があります。
定期的な訓練とBCPのアップデートを通じて、実効性の高いBCPを維持していくことが、事業継続の鍵となるでしょう。
ダウンロードした「基本方針・事前対策・対応フローチャート」シートにある、「事前対策チェックリスト」を記入してみよう
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