BCP策定ガイド

04 アクションプラン策定

対応フローを可視化しよう
せっかくBCPを策定しても、「誰も読まない」状態では意味がありません。災害や緊急時に人はパニックになりやすく、冷静な判断が難しくなります。

そこで、事前にBCP全体のロードマップをフローチャートで可視化しておきましょう。

そうすることで、マニュアルを読み込む時間や余裕がない状態でも、「次に何をすべきか」を直感的に判断できるようになります。

優先すべき作業が明確になることで、混乱の中でも落ち着いて行動できるようになります。迅速な状況判断と行動ができ、部署間の円滑な連携も可能です。

また、社員にBCPが「自分ごと」であると認識してもらうためにも、対応フローの可視化が役立ちます。
対応フローを可視化しよう
フローチャートや図面を用いて明確に伝える
業務の流れや判断基準をシンプルなフローチャートで示したり、避難経路などを図面に落とし込んで掲示したりします。フローチャートを準備しておくことで、混乱した状況のなかでも迅速に行動を判断でき、素早い初動対応により、事業の復旧および継続が実現しやすくなるでしょう。

フローチャートの作成時には「誰が」「何を」「いつまでに」行うか、手順を明確にすることがポイントです。
フローチャートは勤務中と勤務時間外に分けて作成しよう
フローチャートは勤務中と勤務時間外に分けて作成することをおすすめします。

たとえば、もし勤務時間に災害などが発生した場合は、すぐに災害対策本部を設置するとともに従業員を集めて対応が可能です。一方で、休日に大きな地震が発生した場合は、安否確認はすぐに実施しながら、現実的に対応を進める必要があります。

余震が続いている場合や、停電などの影響で夜間に安全が確保できない場合には、すぐに従業員を集めることは難しいでしょう。翌朝など日中に出社できる従業員の力を借りながら、復旧に取り組むことが現実的です。

このように、発生時間により対応が異なる場合は、それぞれの状況を想定したフローチャートを別々に作成することで、混乱を防ぎやすくなります。
作成したフローチャートは、トレーニングの際に活用しながら改善を図るなど、定期的に周知することで、社内でBCPへの理解も深めやすくなるでしょう。
また、フローチャートを作成する際に従業員の連絡先を掲載する場合は、個人情報保護の観点から適切な方法で管理することが大切です。
ダウンロードした「基本方針・事前対策・対応フローチャート」にある、「緊急自体発生時対応シート」を記入してみよう

「基本方針・事前対策・対応フローチャート」のダウンロードはこちら

まとめ:策定したBCPを活用するために
BCPは、一度策定したら終わりではありません。緊急時に確実に機能させるためには、定期的な見直しと更新が必要です。
せっかく策定したBCPを放置せず、常に「使える状態」に保つことで組織に根づかせることができます。
具体的な指標としては、年1回のアップデートや訓練実施が理想です。また、大規模な人員異動、部署の新設など組織体制の変更や、新しい事業・店舗の開始など、企業環境に変化があった際も、速やかにBCPを見直す必要があります。

もし、従業員のBCP理解度が低い場合は、クイズ形式やチーム参加型の研修を取り入れるなど、楽しく学べるワークショップやトレーニングを実施することがポイントです。中小企業のように比較的少人数の組織では、ワークショップやトレーニングの内容が伝わりやすく、社内の理解も深まるでしょう。
まとめ:策定したBCPを活用するために
次の「BCPはつくって終わりじゃない――運用と社内定着のポイント」では、
BCPの具体的な運用方法や、社内への効果的な周知のポイントについて詳しく解説します。