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今回の無線送電計画では航空機に70cm四方の送電装置を取り付け、マイクロ波を使って無線で電力を送り、高原に設置した受信機で電力を受けた。計画を主導した柳川氏は「ようやくここまで来た。今回の実験はある程度の距離で無線送電ができることを実証できた。宇宙太陽光発電実現への大きな一歩になる」と話す。
(出所:トランプ氏公式X)
マスク氏の宇宙計画、ロケットのコスト軽減期待
そんなコストの問題に一筋の光明が差し込んだ。このたびトランプ政権入りした実業家のイーロン・マスク氏が、宇宙計画に熱心に取り組む姿勢を示したためだ。マスク氏などによると、ロケット開発にかかるコストは10分の1程度に軽減できるという。伊地智氏は「ロケットのコストが抑えられれば、地上でのエネルギーシステムと同じ程度のコストで宇宙太陽光ができる」と期待する。
宇宙太陽光に使える無線送電技術は、世界の中でも日本がリードしている分野である。宇宙空間における壮大な計画を夢物語で終わらせないためには、国や産官学が一体で、さらに国境を越えた形で連携して取り組むことが欠かせない。
宇宙太陽光発電、民間や他国との連携重要
宇宙空間に太陽光パネルを並べ、電力を地球に送電する「宇宙太陽光発電」。この夢のようなエネルギーシステムに早くから着目して研究を続けてきたのが、篠原真毅・京都大学教授だ。今後の宇宙太陽光計画はどうなるのか。篠原教授に聞いた。
2024年12月に長野県で実施した無線送電実証実験の成果をどう見るか
「24年12月の無線送電実験は、あれくらいの距離(上空約5000〜7000メートル)から無線給電ができたので成功と言っていい。日本は宇宙太陽光発電を小さな予算の中でやり、だんだん世界も追随してきた。今は欧米や中国もお金をつけるようになった。日本の無線送電技術は世界をリードできる」
世界の無線送電の開発状況は
「衛星を使った実証は米国のカリフォルニア工科大学などもやっている。飛行機からの無線送電も韓国が取り組んできたが、日本は2009年からプロジェクトをやっているので優位性はある。無線を使いドンピシャで給電する技術だ。無線送電だけでは宇宙太陽光の実証には足らないものの、地道に積み重ねてきた」
(出所:宇宙システム開発利用推進機構)