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お役立ち情報
社員100人までの人材マネジメント「社員100人までの人材マネジメント」第1回、第2回では、ビジエネ会員さまに回答いただいたアンケート結果から人材マネジメントの課題や人材マネジメントに求められていること、企業成長の壁などについてお伝えしました。
今回は、人材マネジメントのプロセスと、効果を上げるキャリア自律について理解を深めましょう。
目次
第1回でご紹介したアンケート結果から、ビジエネ会員の皆さまが感じている勤務先の課題には「年齢層に偏りがある」(42%)、「入社してくる人が少ない」(41%)、「給料が少ない」(27%)、「働いている人が辞めてしまう」(23%)などがあることが分かりました。
人材マネジメントの最初のプロセスは、自社が抱える人材課題の洗い出しです。企業は成長を目指して日々活動をおこないますが、企業を支えるのは人材なのです。
まずは、自社の目指す姿と現状を可視化します。
例えば、年商を現在の1億円から5億円に伸ばす、店舗を現在の3店舗から10店舗に広げる、自社の商品のラインナップを10品目から20品目に増やす、のような目指す姿が可視化できたとします。
次に、これらの目指す姿に対する課題が人材に関するものなのか、それとも人材以外のものなのかを切り分けます。先ほどの例であれば、営業力が不足している、店を任せるリーダーがいない、商品開発のスキルが足りない、など、自社の目指す姿を達成するためには人材に関する課題があると考えられます。
続いて、自社の人材に関する課題を解決するために、どのような能力やスキル、経験を有する人材が必要かを具体的に洗い出していきます。
例えば、営業力、リーダー力、技術力などの課題があるとしたら、なぜこれらの力が不足しているのか、その原因を考察しましょう。コミュニケーション力のある人材の不足なのか、自社商品を詳しく知る人材の不足なのかなど、スキル面や技術面、知識やマインドも含めて具体化します。
もし現時点で人材に関する課題が思い浮かばない場合は、自社の将来を想像して、どのような人材が必要になってくるかをイメージしてみるのもひとつの方法です。時代の変化に伴い技術や法律が変わっていくなかで、求める人材も変わることがあります。
自社に必要な人材が具体化できたら、次に現在働いている人で課題解決ができるか、人的資源について考えていきます。
従業員一人ひとりが、これまでの仕事で培ってきたスキルはもちろん、会社では見せないさまざまな力を持っているはずです。
そういった社外で発揮しているスキルを知ることで、自社が求めているスキルを保有している人を見つけられることもあります。また、現時点ではスキルが不足していても、自分の能力を向上するために学びたいという人が見つかる可能性も考えられます。
まずは自社の人材を活かすことが優先ですが、必要な人材が見つからない場合は、外部から探すことになります。例えば「新店舗を任せるリーダーがすぐに必要だが自社に適切な人材がいない」など即戦力を求める場合は、外部から新規で採用する、派遣会社から派遣してもらう、他社に業務を委託するなどの方法もあるでしょう。
次は自社の人材を有効活用するためにどう人材マネジメントをするか、そのプロセスを考えていきましょう。人的資源は有限であり、自社で働く人が力を発揮し続けることが企業の安定や成長につながります。働く人がその力を発揮し続けられるよう、職場環境と業務量の見直し、人材配置や人材育成の取り組み、評価や従業員が安心して働き続けるための制度を導入することで人材マネジメントを実行できます。
人材マネジメントにおける職場環境とは、職場の人間関係を指します。社内では「挨拶をする」「人格を否定するような発言をしない」など、一人ひとりが気持ちよく働ける環境を作れるようにしましょう。
一人ひとりの業務量が適切でないと、業務過多の人が出てしまうことがあります。その人が体調を崩すと、業務が滞る可能性も考えられます。誰にどのくらいの業務量があるかを把握し、社内で共有して見直しましょう。
自社で働く人のスキルや能力が向上することで、必要な人材へと育っていきます。どのような経験を積んでもらうかを検討し、どのように育成するか計画を立てます。育成にはOJTやOFF-JTなどの方法を活用します。
自社で働く人一人ひとりのキャリアや保有資格、プロフィール、希望する働き方などの情報をもとに適材適所に従業員を配置します。仕事に対するスキルや希望が変化したときには、上司との面談などを通じて配置転換も検討していきます。
従業員の働きで目標に達したときには、正しく評価をします。評価には、昇格や昇給、賞賛や表彰などの方法があります。評価されると働く人のモチベーションが上がります。さらなる目標を設定できるように環境を整えていきます。
従業員がモチベーション高く、安心して働き続けるには、休暇をはじめとした制度も重要です。病気の治療、育児や介護などのときに安心して休めて、また安心して復帰できる環境を作ることも、人材マネジメントのひとつです。
自社らしい制度があることで、自社の魅力度が上がることもあります。
人材マネジメントのプロセスは、企業のビジョンや戦略とも密接につながっているため、会社によって異なります。会社とそこで働く人とが連携して人材マネジメントを実行していきましょう。
人材マネジメントは、働く人自らが自分のキャリアについて考え、キャリアを切り拓いていくことで効果が高まります。自らキャリアを切り拓くことを「キャリア自律」といいますが、業務指示で働くだけではキャリア自律は形成されにくいです。キャリア目標や業務目標を自分で設定できるよう、企業が支援する仕組みを取り入れていきましょう。
キャリア自律が高い従業員は、自分の成長のために仕事に積極的に取り組む姿勢が見られるようになります。積極的に働くという意欲は、生産性の高まりにもつながり、会社にとってもプラスに働きます。
第2回で紹介したアンケートでは、ビジエネ会員の皆さまが人材育成のために勤務先に求める支援について、「資格を取得するための支援」(42%)、「社外研修を受講する機会を増やす支援」(32%)、「上司や先輩からスキルを学べる支援」(31%)などが挙げられていました。
与えられた仕事をおこないながらも、「新たな資格を取得しよう」、「社外研修を受講してスキルを高めよう」など、働く人自らが決めた目標を会社が支援することで、仕事へのモチベーションも保ちやすくなります。
従業員が新たなスキルを得る学びをリスキリングといいますが、リスキリングへの支援も、キャリア自律を推進することになるでしょう。
キャリア自律は、経営層が従業員に働きかけても、実際に取り組まれなければ効果がありません。そのため、従業員本人に目標を決めてもらい、自らのキャリアを考えてもらうことが大切です。そのためにも、人材マネジメントは継続的におこないましょう。
ビジエネではご紹介した以外にも、人材育成に
活用できるサービスをご用意しています。ビジエネ会員限定特典
もありますので、この機会にぜひご活用ください。
企業が日々の業務支援に加え、自社で働く人のキャリア自律を考えた研修やリスキリングなどを支援していくことで、多様化する現代においても成長していきます。
人材マネジメントは経営層と従業員が協力しておこない取り組み続けることで、さらなる企業の成長につながっていきます。
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