医療法人悠信会 介護老人保健施設 ラポールさま

改善事例

医療法人悠信会
介護老人保健施設 ラポールさま (岐阜県揖斐郡)

医療法人悠信会さまが運営する高齢者福祉施設で入所、ショートステイ、デイケアを実施 クリニックとケアプランセンターを併設し、在宅復帰を総合的に支援しています

医療法人悠信会さまが運営する
高齢者福祉施設で入所、
ショートステイ、デイケアを実施

クリニックとケアプランセンターを併設し、
在宅復帰を総合的に支援しています

安全を第一に考え、快適性も追求した介護老人保健施設

2010年5月に開設した介護老人保健施設ラポールさま。「介護および機能訓練」「居宅介護支援」「クリニック」によって、総合的なケアサービスをおこなう施設です。ラポールさまでは、入所者さまやデイサービスの利用者さまへの安全確保と、近隣の住宅に対する配慮、火災のリスクを考え、安全・安心な電気にエネルギーを一元化しました。

お年寄りの安全確保と低ランニングコストの両立

医療法人悠信会 理事長 小森さま

医療法人悠信会 理事長 小森さま

ラポールさまを運営する医療法人悠信会さまは、2006年に完成した小森デイケア・リハビリセンターさまにて電気にエネルギーを一元化しており、安全性が高く、ランニングコストを低減できることを実感されていました。医療法人悠信会理事長の小森さまは、「入所者さまと利用者さまの安全を第一に考え、出火の心配が少ないオール電化にしたいと思いましたが、小森デイケア・リハビリセンターが延べ床面積約1,000平方メートルに対して、ラポールは5,600平方メートルであり、エネルギーコストの面で心配でした。そのため、ラポールと同規模のオール電化施設を一度見学してみたいと思いました」と話します。

低ランニングコストだと分かり、導入を決定

中部電力ミライズでは、ラポールさまと同規模である介護老人保健施設さとまちさま(愛知県安城市)の見学会を実施し、規模の大きな施設に適したE空調(電気式空調)や電化厨房機器などについて紹介しました。また、エネルギーコストの試算をおこない、電気とガスを併用した場合と比較して電気にエネルギーを一元化した場合は低ランニングコストであることを紹介。導入することにより、イニシャルコストの差額は3年程度のランニングコストで回収できることを説明しました。

検討の結果、電気にエネルギーを一元化することに決定。電化厨房のほか、空調はビル用マルチエアコン、床暖房は土壌蓄熱式床暖房とヒーター式床暖房を導入しました。
また、給湯は、厨房が1階、浴室が1・2・3階の各階にあるため、各階に分散して業務用エコキュートを設置しました。分散設置することで給湯配管が短くなり、放熱ロスを低減できます。加えて、万が一、どこか1台の熱源器が故障した場合も、他階の浴室が利用できる、といったメリットがあります。

施設の周辺は閑静な住宅地であることから、近隣への配慮も課題でした。そこで、施設を建設するにあたり、住民に対して説明会を実施。電気機器は燃焼を伴わないため火災のリスクが少なく、ガスや重油のボイラーのような排気がないこと、周辺の生活環境に配慮した施設であることを伝えました。

  • 電化厨房

    電化厨房

  • E空調(ビル用マルチエアコン)

    E空調(ビル用マルチエアコン)

  • 業務用エコキュート

    業務用エコキュート

  • 浴室

    浴室

電化厨房で効率的に快適に調理

日本ゼネラルフード株式会社 店長 八木さま(右)調理員 丹羽さま(左)

日本ゼネラルフード株式会社 
店長 八木さま(右)
調理員 丹羽さま(左)

ラポールさまの定員は入所者さまが95名、デイサービスの利用者さまが40名です。厨房では、昼食時には最大135食を調理しています。

「IH調理器はイメージしていた以上に火力が強いのでお湯もすぐに沸きますし、スチームコンベクションオーブンも活用していることもあって、効率よく調理できます。電化厨房は直火がないから火災やヤケドの心配が少なく、安心ですね」と語るのは、ラポールさまの給食を調理する日本ゼネラルフード株式会社店長の八木さま。

  • 効率よく調理するのに欠かせないIH調理器

    効率よく調理するのに欠かせないIH調理器

  • ご飯のかたさを自在に調節して、おかゆも調理する立体炊飯器

    ご飯のかたさを自在に調節して、おかゆも調理する立体炊飯器

  • 電気フライヤーは温度コントロールがしやすく、油も長持ち

    電気フライヤーは温度コントロールがしやすく、油も長持ち

  • 麺類も、ゆで麺器で手早く提供

    麺類も、ゆで麺器で手早く提供

スチームコンベクションオーブンは、煮物や焼き魚、おかゆ、蒸しパンなどの調理に活用しています。「煮物も煮くずれがなくキレイにできます。野菜も茹でる代わりにスチームコンベクションオーブンで加熱して、彩りよく仕上げています」(八木さま)。
調理員の丹羽さまは「厨房内が暑くならないので快適です。吹きこぼれなども、さっと拭くだけで簡単に清掃ができて助かっています」と話します。

ラポールさまの厨房では、食材の下処理をおこなう汚染区域と、調理をおこなう非汚染区域が交差しないゾーニングを採用。衛生管理の徹底を図り、体調がデリケートなお年寄りに安全・安心な食事を提供しています。

  • 煮物など煮くずれがなくきれいに仕上がるスチームコンベクションオーブン

    煮物など煮くずれがなくきれいに仕上がるスチームコンベクションオーブン

    下処理室を備え、衛生管理を徹底

    下処理室を備え、衛生管理を徹底

  • 電気フライヤーは温度コントロールがしやすく、油も長持ち

    適温配膳車(左)により、作りたての料理をあたたかいうちに食べられるよう配慮

電気式床暖房で体にやさしい空間を提供

土壌蓄熱式床暖房により、自然な暖かさで心地よいと好評「デイケア室」

土壌蓄熱式床暖房により、自然な暖かさで心地よいと好評「デイケア室」

入所者さまの在宅復帰やデイケアの利用者さまを支援するラポールさまでは、快適で健やかな環境を提供したいとの考えから、デイケア室を中心に土壌蓄熱式床暖房を採用しました。土壌蓄熱式床暖房は、建物の地下部分にヒーターパネルを埋設し、夜間電力を利用して地中に熱を蓄え、床面を通して24時間の放射(輻射)を続けます。「土壌蓄熱式床暖房は部屋全体を暖めるので、自然な暖かさが得られます。車イスを使う方は特に足元が冷えますが、『足元から暖かくなって気持ちがいい』と好評です」(小森さま)。
また、各階浴室の脱衣場にはヒーター式床暖房を導入しています。

南仏をイメージした建物外観

南仏をイメージした建物外観

入所者さまと利用者さまの最良のパートナーとして、心が通い合うケアを提供するラポールさま。在宅復帰を支援する施設であるため、入所者さまが自宅に戻られるまでの期間、心身ともに快適に過ごしていただけるように、施設は南仏プロバンス地方をイメージした外観を取り入れています。「オール電化によって安全で心地よい空間を提供できたと思います。稼働後のランニングコストは当初の試算よりも抑えられており、今後もオール電化による省エネ効果に期待しています」(小森さま)。
中部電力ミライズでは設備機器の最適な運用方法を含め、さまざまな提案をおこない、これからもラポールさまをお手伝いしていきます。

  • 導入システム

    導入システム

    電化厨房設備機器
    立体炊飯器/電気フライヤー/電気スチームコンベクションオーブン/IH調理器/電気ゆで麺器/食器洗浄機/食器消毒保管庫
    給湯設備機器
    業務用エコキュート
    床暖房設備機器
    土壌蓄熱式床暖房/ヒーター式床暖房
    空調設備機器
    マルチエアコン