電力会社がご提案するBCP策定ガイド

第4回 BCPを運用する

7. BCPの見直し

どのくらいの頻度で、策定したBCPを見直すのか?

BCPを策定した後に、実施すべきもうひとつの活動がBCPの見直しです。

人事異動、組織変更、商品・サービス、設備・機器の変更・追加、取引先との取引状況の変化などにより、あなたの会社を取り巻く環境は変化していきます。そして、こうした環境変化により、BCPに書かれている重要商品(中核事業)や緊急時の統括責任者の変更が必要となってくる場合も出てきます。このような変更をBCPに反映させていないと、せっかくBCPを策定し、それを社内に定着するよう活動しても、いざという時に使えないものになってしまいます。

そのため、策定したBCPが常に最新版となるよう、あなたの会社を取り巻く環境が変化した場合は、随時BCPを見直すことが重要です。さらに、このような見直しに加え、例えば9月1日の「防災の日」を定例の見直しの日にするなど、少なくとも年に1回はBCP全体を定期的にチェック・見直しをおこなうタイミング(基準)を取り決めておきましょう。

CHECK

最初に策定したBCPはあくまでも初版となります。そのため、常に最新版にしておくことに加え、よりあなたの会社が使いやすい、あなたの会社に合ったBCPの実現に向けて、教育や訓練、チェックを実施します。そこで問題点や改善点が発見された場合は、改善をくり返していくことも重要となります。

BCPの見直し(例)

BCPの策定
(策定・運用手順1~5)
  • 環境変化(人事異動など)があった場合
  • 定期的な見直しのタイミング(年1回以上)になった
    場合問題点の発見

教育・訓練を実施
(策定・運用手順6)

BCPの見直し・改善
(策定・運用手順7)問題点の
発見
BCPの第2版、第3版…
そして、自社に合ったBCPの実現へ!
CHECK

BCPを策定して安心するのではなく、策定した後にあなたの会社の経営者や従業員が何度もBCPを確認することが、BCPの実効力という意味で大変重要となります。ぜひともそのようなBCPの運用に取り組んでみてください。

次ページでは「第4回 BCPを運用する」をまとめました。ご利用ください。

第4回