電力会社がご提案するBCP策定ガイド

第2回 BCPを策定する❶

ここまでは、BCPの重要性や策定・運用によるメリットなどを紹介してきました。第2回からは、最低限必要なBCPの策定・運用方法について、さまざまな企業の取組事例をまじえながら解説します。

なお、BCPの策定・運用方法の解説をお読みいただく前に、まずはあなたの会社の事業継続への取組状況をチェックしてみましょう。

はじめに
CHECK

以下のチェックリスト(10項目)について、あなたの会社の事業継続に向けた取組状況をチェックしてみてください。

チェックの結果により、現在、あなたの会社が緊急時の事業継続に向けて「どのくらい準備できているのか」見ることができます。チェックされた「はい」の数に応じた判定結果(目安)が確認できます。

  • 「人命の安全を確保する」、「お客さまからの信用を維持する」など、災害などへの対応の方針を取り決めていますか?
  • あなたの会社の商品・サービスの中で、緊急時でも優先して提供を継続もしくは早期に復旧すべき商品・サービス(以下、「重要商品(中核事業)」といいます。)を把握していますか?
  • あなたの会社の重要商品(中核事業)を提供するにあたって、必要な経営資源(人、物、金、情報など)を把握していますか?
  • あなたの会社の重要商品(中核事業)を提供するために、必要な人(特殊なスキルを持った人材など)が、万が一出社できなくなった場合の対策を検討し、取りまとめていますか?
  • あなたの会社の重要商品(中核事業)を提供するために、必要な物(商品・部品、生産設備、受発注システムなど)が、万が一なくなった場合の対策を検討し、取りまとめていますか?
  • あなたの会社の重要商品(中核事業)を提供するために、必要な情報(設計図面、顧客管理簿、仕入先管理簿など)が、万が一なくなった場合の対策を検討し、取りまとめていますか?
  • 緊急時に必要な資金(運転資金、復旧資金)を調達するための手段(内部留保、共済、損害保険など)を確保していますか?
  • 地震発生や情報セキュリティ問題発生などの緊急時において、重要な意思決定をおこなう統括責任者及び指揮命令系統を明確にしていますか?
  • あなたの会社の緊急時の対応方針や緊急時に備えて実施している対策などについて、従業員に周知していますか?
  • あなたの会社の緊急時の対応方針や緊急時に備えて実施している対策などが、自社に見合っているか、定期的にチェックし、必要に応じ見直していますか?

「はい」の数:0~3個

現状では、万が一、あなたの会社が地震などに被災した場合、事業の継続が困難となってしまう可能性があります。本コンテンツを参考に、BCPの策定・運用の一連の手順について検討を始めることをおすすめします。

「はい」の数:4~7個

事業継続に向けた取り組みはできているようですが、まだ十分とは言えないでしょう。本コンテンツを参考に、「いいえ」の部分が「はい」となるよう対策などを検討していくことをおすすめします。

「はい」の数:8~10個

あなたの会社では、BCPの考え方に沿った取り組みができています。本コンテンツの内容をこれまでの復習の意味でお読みいただき、BCP訓練の実施やさらなるBCPの改善により、あなたの会社にとって理想的なBCPへと近づけていくことをおすすめします。

第2回